丹頂鶴(たんちょうづる)
何と言っても北海道の冬は、「白色」のイメージに尽きます。何故なら、タンチョウヅル、オオハクチョウ、そして流氷、これ等の全てに共通するからです。しかもどれも皆、白色であるばかりか、真冬だけにお目見えのチャンスがある物ばかりです。とは言え、野生動物と自然現象が相手ですから、幸運に恵まれなければ、必ずしも出会えるとは限りません。
そこで北海道の多彩な観光名所、層雲峡や洞爺湖、摩周湖等を一巡したら、今度はこんな「チャンス」にかけた探索に切り換える順序も、是非お勧めしたいものです。
特に、タンチョウヅルに出会う旅は、バードウォッチングファンならずとも、心がときめきを覚えるのではありませんか。実はタンチョウヅルの正式名称は、単に「タンチョウ」です。これは特別天然記念物に指定され、生息地は釧路(くしろ)湿原です。
一時は絶滅の危機に瀕したとされる、実は極めて貴重な鳥なのです。ところがその後、鶴居村(つるいむら)による手厚い保護の恩恵により、現在では700羽近くにまで確認される様になりました。それにしても「鶴が居る」の言葉が入る村の名前には、真剣さが現われていると感心するより他ありません。
さてこのタンチョウヅルに出会う旅のお勧めルートは、釧網本線への乗車になります。この釧網本線の沿線では、遠矢(とおや)から五十石(ごじつこく)に向かう釧路湿原で、タンチョウヅルが飛翔乱舞する優美な姿を、真に「拝める」可能性があるのです。
この他、我が国で唯一タンチョウが飛来する駅として有名なのが、「茅沼(かやぬま)」駅になります。これこそが茅沼の農家の方々の、タンチョウの生息を願う愛情に基づく、タンチョウ再生事業でしょう。もし皆さんの列車が茅沼駅に到着し、そこで幸運にもタンチョウの姿を発見したら、静かにプラットフォームに降り立っては如何でしょうか。
但しあくまでも「そおーっと」近付かなければ、タンチョウに直ぐに逃げられてしまいます。しかも望遠レンズ付きのカメラは、必須のアイテムでしょう。出来ればDVD撮影すれば、良い記念になるに違いありません。しかしくれぐれも列車に置いて行かれない様、発車時刻は確認しておかれるに限ります。